戦略目標B 直接的要因への取り組み
 目標6 過剰漁獲

魚や貝など水産資源は、これからも無理なく続けられるように漁獲しよう。

(愛知ターゲット原文の環境省仮訳)
2020年までに、すべての魚類と無脊椎動物の資源及び水生植物が持続的かつ法律に沿ってかつ生態系を基盤とするアプローチを適用して管理、収穫され、それによって過剰漁獲を避け、枯渇したすべての種に対して回復計画や対策が実施され、絶滅危惧種や脆弱な生態系に対する漁業の深刻な影響をなくし、資源、種、生態系への漁業の影響を生態学的に安全な範囲内に抑えられる。

解説

過剰漁獲(overfishing)とは、魚などの水産資源を獲り過ぎて、本来もっている「自然繁殖によって、再生産し続ける力」を弱めるほどにまで数を減らしてしまうことです。

目標のポイント

POINT 1

この目標では、水産資源と水生植物を対象に、よりよい管理や利用のため
◎これからも持続的に利用できるような方法をとる
◎報告制度や規制の下で合法的に行う
◎生態系アプローチを適用し、混獲や生息地の破壊などの間接的な影響も含めて、
 生態系に対する影響をすべて考慮し、最小化する
ことを目指しています。

POINT2

また、水産資源のよりよい管理と利用によって、
◎自然繁殖では戻らないほどまで数を減らしてしまう獲り過ぎを防ぐ
◎極端に減少している種はすべて、回復計画や対策を実施し、
 漁獲量の削減や漁獲量割り当て、さらに部分的、周期的、全面的禁漁などを行う
◎絶滅の恐れのある種や脆弱な生態系に対する深刻な影響をなくす
◎種や生態系への影響を、自然からの恵みを受け続けられる範囲に抑える
ことを目指しています。

目標達成に向けた活動の考え方

この目標の達成に向けた活動の例としては、
◎水産物の生産・流通・消費の仕組みや行動を持続可能なものに変える
◎持続可能な漁業・生産物の認証制度の導入や普及をする
といったことが考えられます。

活躍が期待される人たち

この目標の達成には、第1次産業の担い手の集まりである農林漁業団体が積極的に取り組むことが、特に期待されています。

ターゲット名・目標や解説などは生物多様性条約事務局資料をもとに、IUCN日本委員会がまとめました。原文はこちら (http://www.cbd.int/sp/targets/

この目標達成に取り組んでいる活動

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