SBSTTA開会式

4月25日(月)SBSTTA20が始まりました。開会式では、アンドリュー・ビグネルSBSTTA議長、ブラウリオディアス事務局長、アキムシュタイナーUNEP事務局長それぞれから開会に当たってのメッセージが述べられました。

sbstta20の会場の様子

Photo by IISD/ENB(http://www.iisd.ca/biodiv/sbstta20-sbi1/25apr.html)

 

開会式では毎回、メッセージを発表することでその会合の主要な議題や会合の重要性などについて確かめ合うのですが、これまでの挨拶にはなかったキーワード「beyond 2020」という言葉が使われていました。これを直訳すると「2020年を超えて」となります。つまり、国連生物多様性の10年が残り5年となり、まだまだやるべきことをなすためには2倍の努力が必要という認識がCOP12で共有されたのですが、少しずつ、出口戦略を考え始めるべきときに来ていることを予感させました。

 

また、持続可能な開発のための2030アジェンダ※1と持続可能な開発目標(SDGs)※2、パリ協定の合意についても強調され、あまり日本では注目されていない気がしますが、2015年に国際社会は大きな転換点を迎えたことを実感しました。

 

開会式では、ジョナサン・デイビー氏(アフリカ・リビアの生物多様性条約に関わってきた専門家)の急逝、エクアドルと熊本の地震に見舞われた被災者に対して黙祷が捧げられました。日本だけではありませんが、世界中の人々に、熊本の自然災害について関心を持ってもらい、連帯の意を表してくれるのは大変嬉しく思ったところです。

 

※1 持続可能な開発のための2030アジェンダとは(国連開発計画)
http://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/

※2 持続可能な開発目標(SDGs)とは(国際連合広報センター)
http://www.unic.or.jp/news_press/features_backgrounders/15775/

 

(公財)日本自然保護協会・IUCN-J事務局長 道家哲平