6月11日 SBI3プレナリー

第3回条約の実施に関する補助機関会合は、残すところプレナリーを3回となりました。6月10日午後8時(日本時間)にプレナリーが開催されました。

最初に「他の条約、機関、取組との協力」(議題8)についての、意見出し(First Reading)が行われました。本来、決定案に意見が寄せられるべきなのですが、多くの国が、議題の重要性は同意しつつも、資料が出てくるのが遅く資料の分析の時間がとれないことから、意見(Position)を作ることができないため、具体的な意見を出すのは次の機会にしたいという意見が複数出されました。そのため、CRP文書を作るのが難しいというSBI議長の判断から、議題の進め方について、COP運営委員会(ビューロ)と協議して回答するということになりました。

その後、(現戦略計画の)「実施状況のレビュー」(議題3)についてのCRPの検証になりました。しかし、中の検討の前に、アフリカからオンライン会合で十分に意見を出せなかったことから、文章全てに[ ]ブラケット(合意できていない印)を付して欲しいと主張し、その後、文章全体にブラケットをかけることについて、反対の声と賛成の声が集まりました。SBI議長は丁寧に意見を聞いた後、改めて全参加者に議論への貢献に謝意を示し、また、ネット環境や時差などで困難に直面した国のことを考え、全体と、意見の割れたGBO5に記述された教訓の扱い(パラ8)に[ ]ブラケットをかけて取りまとめることとなりました。

休憩を挟んだのちに、(遺伝子組み換え生物の規制に関する)カルタヘナ議定書のレビュー(議題4)のCRPを扱いましたが、最後まで終わらず、明日以降に持ち越しとなりました。

道家哲平(IUCN-J事務局長/日本自然保護協会)