種の保全と気候変動

私は現在、ワシントン条約関連の活動を軸に活動する野生生物保全論研究会(IUCN-Jメンバー)で活動しているため、今回の生物多様性条約 CoP15の参加は非常に「eye opener(アイオープナー)」です。

P1027861

2021年に生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)/気候変動に関する政府間パネル(IPCC)合同ワークショップ報告書「IPBES-IPCC Co-Sponsored Workshop Report on Biodiversity and Climate Change」が発行され、気候変動の解決には生物多様性保全の同時解決が必要であると書かれています。

2020年〜2030年の新しい国際目標のうち、いくつかの目標の中に気候変動という文言が入ったものがこれまで提案されています。今回のCoP15中にも、気候変動と生物多様性の関係についての言及やイベントが多くなされています。

12月9日にIUCN(国際自然保護連合)が発表したレッドリストの絶滅危惧種として登録された種の中に、気候変動がその種の個体数減少の要因の一つとなっている種が多くありました。

最新版のIUCNレッドリストを分析すると、評価された海棲動物・植物17,903種の内、1,550種が現在絶滅危惧種と判定されていまが、絶滅の危機にある海棲生物の41%が気候変動に影響を受けているとIUCNから発表がありました(https://www.iucn.org/press-release/202212/human-activity-devastating-marine-species-mammals-corals-iucn-red-list)。

大型草食獣のジュゴン(Dugong dugon)のニューカレドニアと東アフリカの個体群は、合わせて約1,000のみの成熟個体のみが生息し、絶滅危惧種に仲間入り。その要因の一つに気候変動が入っていました。

種の保全のために、ワシントン条約に取り組むことももちろん大事ですが、包括的に取り組むことの必要性も同時に学んでいます。

JWCS 野生生物保全論研究会 安家叶子