IUCNグリーンリストの発表

グリーンリスト入りを果たしたコロンビアのガレラス動植物保護区の女性レンジャー

今回の第6回世界公園会議の目玉の一つとなるのが「IUCNグリーンリストの発表」です。これもアイディア自体は2003年の第5回世界公園会議の時に生まれ、この2年間、特に、2012年のIUCN第5回世界自然保護会議の決定を受けて、急速に準備が進みました。正式には、IUCN green list of well managed protected areaとなります。背景には、保護地域の管理効果をしっかり評価すべきという動きがあり、せっかく評価したならば、良いところを褒めましょうという発想です。

専門会合や8カ国からのパイロットフェーズへの協力を受け、IUCN内部の仕組みづくり等が進められ、14日(金)夕方、IUCNの保護地域グリーンリストにはいった地域が発表されました。面積の大小を問わず、生物多様性の保全・効果的な管理・公正な参加が確保された高いクオリティーを持った保護地域を褒めるという取組みで、発表イベントは大盛り上がり。8カ国23カ所が発表され、アジアからは、韓国と中国の保護地域がグリーンリスト入りです(日本はなし、環境省の方も発表会場にはおられませんでした)。

メディアも取材に駆けつけるなど注目度の大きいイベントでした

IUCNグリーンリストはまた、愛知ターゲットが求める「効果的な」管理の保護地域と言ったときの「効果的」についてより具体的な基準になるものと言えます。

今回、IUCNグリーンリストに入れるための仕組みや韓国の事例等を詳しく聞いてきたので、いずれ、日本の保護地域からもグリーンリスト入りをめざせると良いなと思います。

(公財)日本自然保護協会 道家哲平