SBSTTA17レポート⑦ -10月17日、18日(最終日)

SBSTTAは水曜日の深夜、愛知ターゲット達成のための主要な課題や科学的技術的なニーズと、各愛知目標毎の課題を取りまとめたこともあり、17日(木)午前中はCRP(カンファレンス・ルーム・ペーパー)の翻訳が必要なため会議は開かれず、午後(15時)からの開始となりました。

お昼は、inspiring a new generationというテーマで、世界公園会議の紹介と、カナダとオーストラリアの保護地域の事例の紹介をするサイドイベントに出ました。

午後から始まった本会議では今回のメイン議題である「愛知ターゲット達成のための科学的技術的ニーズ」というタイトルの文章のCRPの検討を行いました。本決議の中身は、別記事でまとめたいと思います。会議は15時に始まり、1時間半の休憩を途中挟みましたが、夜の10時40分まで議論を続けました。

<ドードー>

夕方6時過ぎの休憩の際に、CBDアラインアンスのアクションの一つで、生物多様性条約の目標達成に後ろ向きな発言をする国を投票で選ぶ「ドードー賞」という不名誉な賞の発表がありました。今回は先週の伝統的知識に関する会合に参加しようとして先住民グループにビザを発給しなかった(ホスト国としての責務を果たさなかった)というのが主要な理由として「カナダ」が選ばれ、さすがに政府の人は受け取れないので、カナダの教育関係機関から参加されていた方に代わりに受け取ってもらいました。COP10のときに生まれ、定番になっている賞です。授賞式にあたって、CBDアライアンスに協力しドードーに扮装したのは、生物多様性わかものネットワークの村西さんです。

IISDのENBに写真が掲載

http://www.iisd.ca/biodiv/sbstta17/17oct.html

ドードー賞を報じたCBDアラインスの「ECO」

ECO SBSTTA issue5 Oct18 4 final.pdf

18日は、昨夜遅くまで会議をしていたこと(と合意文書が少ないこともあり)10時45分から始まりました。それにあわせて遅くに始まったCBDアライアンスの会合では、にじゅうまるメンバー(IUCN加盟団体)のラムサールネットワーク日本と、UNDB市民ネットが韓国NGOとCOP12に向けた協力体制を作るための動きを紹介。今後どんなサポートやアドバイスを韓国にするべきかということを話し合いました。

さて、18日(金)最終の本会議ですが、主要議題および、SBSTTAの新規の緊急課題の有無と、IPBESとの協力関係(地球規模生物多様性概況含む)についてのCRP文章を皆で確認し、最終バージョンであるL文書の作成を午前中に行いました。一部、資金の需要を巡る言葉の使い方でスモールグループがお昼議論をすることが決まりましたが、概ね時間通りに進んだ印象です。

13時半過ぎに休憩、15時半に再開しL文書と会議報告の最終版の検討を始め、16時半頃には全議題の採択を終えました。

(公財)日本自然保護協会 道家哲平・生物多様性わかものネットワーク 村西真梨子