第1回アジア国立公園会議レポート③(まとめ)

にじゅうまるプロジェクト関連の成果のまとめ

1. にじゅうまるプロジェクト

会議3日目の全体会合での生物多様性条約事務局からのスピーチ(メッセージ)で、にじゅうまるプロジェクトが名指しで指摘され、紹介されました。生物多様性条約事務局には何度が活動紹介をしたことがありますが、その活動をモデル的と高く評価してくださったこと大きな成果だと思いますし、にじゅうまるメンバーの協力があってこそ得られた評価であると思います。さらには、にじゅうまるプロジェクトの主体を「”生物多様性に関する市民社会とIUCN-Jが”すすめる日本のにじゅうまる、、、」と、市民社会を先に掲げてくれていました。世界目標を見据えつつ、地域で頑張る人たちを褒めようという「にじゅうまるプロジェクト」の想いを、ちゃんと理解して表現してくれたことに感謝です。

スピーチ原稿は下記に公開されています。
http://www.cbd.int/doc/speech/2013/sp-2013-11-13-aisa-parks-congress-en.pdf

該当箇所の仮訳
「私(ディアス事務局長)は、生物多様性に関する市民社会とIUCN-Jが進める日本のにじゅうまるプロジェクトが、20の愛知目標すべてを推進している ことを学びました。全てのコミュニティーを通して、政府や市民社会を一緒にする、にじゅうまるプロジェクトが行うような包括的なアプローチは生物多様性戦 略計画の実施についての良いモデルです。」 

2. 民間保護地域に関する動き

(1) サイドイベントの実施

会議2日目に、民間保護地域(里山や企業の森など)について、サイドイベントを実施しました。
詳しい内容は、下記の記事をご覧ください。パワーポイントのPDFも手に入ります。

第1回アジア国立公園会議レポート②(民間保護地域サイドイベント)
http://bd20.jp/?p=3417

(2) アジア国立公園会議からのメッセージ

会議の中の6つの作業グループで話し合われた成果は、1年後の世界公園会議に向けた「アジアからのメッセージ」として発表されました。

 




      


この原案には、民間保護地域に関する文言はほとんどなく、先住民共同体保全地域(ICCA)ばかりが入っていました。
しかし、最終的に採択された文書の中では、民間保護地域の重要性の認識と、国内保全戦略への組込みの奨励、世界保護地域データベース(WDPA)などへの記録の確保をするべきという提言が加わりました。

<アジアからのメッセージ>
http://asia-parks.org/pdf/4-2_wg_message.pdf

該当部分(WG4 P22)

13. Actively encourage the understanding and integration of privately-managed protected areas within national conservation strategies and ensure private protected areas are recorded.
民間によって管理されている保護地域の理解と、国内の保全戦略に組み込むことを積極的に奨励し、民間保護地域が記録されるよう確保する。

アジア国立公園会議の成果公式サイトへのリンク

会議成果や会議での発表スライド、会議資料については、下記サイトで公開されています。

http://asia-parks.org/j/materials.html