事業の幅を広げるユースの活動
生物多様性世界ユースネットワーク(GYBN:Global Youth Biodiversity Network)の取組についてサイドイベントで発表が行われました。
進行の、クリスチャン・シュバルツァーさんからは、「2019年はユースが非常に注目されている年。このサイドイベントでは、ユースは現状をどう考えているか、ユースは何をしており、どうユースと活動するかを持ち帰ってもらいたい。我々は、愛知世代である。2021-2030を実施の10年にしたいと思っている」とあいさつしました。
GYBNの主要な活動として、ユースボイスワークショップについて紹介がありました。
ラテンアメリカ&カリビアンワークショップ
ワークショップには、45人18カ国、5名の先住民のユースが集まった。生物多様性条約や政策について学ぶセッション、NBSAP、ユースのキャパビルアクション、資金調達、ユース動員、キャンペーン、プロジェクトデザイン、政策提言などについても深く学ぶ機会を提供した。そして文化交流の中で、各国の違いと類似も理解した。
ワークショップを通じて、ポスト2020に関するコンサル、新しい生物多様性教育プロジェクト、生物多様性ウィークの企画、森林伐採に関するキャンペーン、新しい国のユースチャプター(ペルー、ボリビア、パラグアイ)作成の企画などが動き出すという成果を得られた。
アセアンユース生物多様性プログラム(AYBP)
・ユースの認識と参画の強化や、能力養成、NBSAPの実施への関与の事業が展開されていることが紹介された。
・Youth Biodiversity Leaderの一環として、アセアンヘリテージパークでのインターンシップ事業が展開している。タイで2019年3月にキックオフワークショップを実施した(2020年3月も実施予定)。事業には、20人参加、成果としてタイやシンガポールなどでユースコンサルなど。7つの地域事業が動いている。インターン事業も、コタキナバル(マレーシア)で開始した。
EUワークショップの報告
2019年8月11-19日開催。51参加者30カ国 18の事業が生まれた。
ヨーロッパの生物多様性のアクティビストを育てた。
UNESCO-MABとユースに関する事業
新規事業である中国のチャンバイシャンBRで開かれたこのイベントでは、生物多様性条約と愛知目標、ユネスコのMAB計画(人と生物圏プログラム・ユネスコエコパーク事業で有名)を知ることや、変革(Transformative Change)のとらえ方について議論をした。2020に向けた戦略を進めることなどを行った。ユース宣言とアクションプランの採択を行った。参加者からは、自然への責任感や当事者意識を向上させる。ポスト2020をかんがえる良い機会となったという感想があった。
生物多様性だけでなく、気候変動や水やいろんなイニシアティブに関わっているユース団体や個人を集めて情報共有や作戦会議を行った。このアクションの名称は「ユースリーダーシップ対話」というもので、11月6-8日をパリのUNESCOで実施。ユースムーブメントのアライアンスを作り上げた。
政策提言活動
政策提言活動としては、ポスト2020枠組みに世代間公正(INTEQ)を組み込む活動をしている。INTEQに関する専門家会合を、ナイロビで8月25日・26日に実施。言葉としては、会議の記録に入っているが、INTEQは理解が低く、まだ浸透していない。インセンティブも不十分。今後のOEWGで検討されるポスト2020の中身にも組み込みたい。SBSTTAでも提案したが、引き続き、締約国の支持を受けながら、組み込んでいきたい。
ポスト2020ロードマップ
今後の活動計画“ポスト2020に向けたロードマップ”についても紹介が行われた。
・GYBNは現在、340団体、145カ国 668,000メンバー。
・ユースボイスプログラムを核に、①アライアンス作り、②エンパワー、③政策提言、④アウトリーチ、⑤情報提供を戦略的に展開していきたいと思っている。
・ユースコンサルテーションを実施。121カ国で340リーダーが関わった。地域コンサルやナショナルコンサルを実施。
・変革を引き起こすシステムが必要と考えている。アライアンスを作り続けていく予定。ユースリーダー対話
・政策提言 ユースポジションづくりや、世代間対話事業なども実施予定。動員とアウトリーチ、エンパワーと能力養成の
・国際と地域とナショナルの3つのトラックで活動を予定。ノルディックユースサミットなど、EUのグリーンウィークなど。IUCN-WCCやSBSTTAやOEWGなど。ユースサミットを日本政府の支援で行いたい。
・ユースとしてやれることがどんどん増えて、スペースもどんどん増えた。
・自国のユースの活動とつながりができると良いと思い。ノルディック協議会。気候変動のユースグループとの連携を模索中。
・Train of Hope to Kunming 昆明への希望の電車(実際に走らせる電車)
IUN-J 道家哲平(日本自然保護協会)