【にじゅうまる関東ミーティング&戦略会議 開催レポート】 ~戦略会議編②~
にじゅうまる戦略会議(3月27日開催)では、今年度重点的に取り組むべき愛知ターゲットを4つに絞り、「にじゅうまるCOP2(※1)に向けて何をしたいか」というテーマのもと、各ターゲットに分かれてグループディスカッションを行いました。
今日は、ターゲット3 補助金・奨励措置のレポートです。
ファシリテーターには野生生物保全論研究会(JWCS) 鈴木希理恵さんをお迎えして行いました。
【ターゲット3 補助金・奨励措置】
このターゲットは、ターゲット2と同様にGBO4 (地球規模生物多様性概況第4版)の中で、達成されることよって他のターゲットへも大きな良い影響を与えるものの一つとされています。しかし本ターゲットは取り組みが難しい問題にアプローチしており、GBO4の中でも全体像がとらえきれないでいます。実際に、GBO4では判断材料として財政的措置に関する点に焦点を絞って判断し、このまま進むと達成には十分でない状況だと判断されています。
今回、にじゅうまる戦略会議の中でも補助金や奨励措置の問題は、わかっていない部分が多く、この点が課題だと共通の認識がなされました。そのため、にじゅうまるCOP2にむけてやっていかなければならないことは、まずは生物多様性にとって何が問題なのかをはっきりさせるため、①市町村などで実施している補助金・奨励措置の事例や各地から報告されている事例を分析し、②それぞれの背景を探っていかなければならない、という点が重要だと話し合われました。
それ以外にも、
・現場の声を制度にどう届けるか
・補助されている場所によって補助金の良い、悪いという評価が変化する可能性があり、一概に判断できない
・農業では良いが河川に問題があるかもしれない補助金等は簡単に判別することが出来ず、地域ごとに集まって議論したほうがよい
・補助金の変化を促すにしても、変化の目指す内容を地域ごとに読み替えてもよいのでは?
という議論がありました。
(※1)
にじゅうまるCOPとは、にじゅうまるConference of Partners(パートナーズ会合)の略で、にじゅうまるプロジェクトに加盟している団体が一堂に会し、開催される会議です。2年に1回、生物多様性条約のCOP(Conference of Parties)を開催しない年に開催します。前回、記念すべき第1回目のCOPは、2014年2月15、16日に大阪で開催しました。(詳細はこちら)
今年度(2015年度)は、2016年1月~2月の間に、名古屋で開催する予定です。
その他基調講演に関する記事は以下をご覧ください
・基調講演編①、生物多様性条約 第12回締約国会議(CBD COP12)関する報告