世界のわかものが発信する、生物多様性COP
15日木曜に行われた、GYBN (Global Youth Biodiversity Network: グローバルユースバイオダイバーシティーネットワーク)のサイドイベントに参加してきました。GYBNは、世界(グローバル)で、生物多様性(バイオダイバーシティー)に関して主に若者(ユース)が活動している団体をつなげる(ネットワーキングする)団体です。世界中のユースが、自分の団体の活動と並行してGYBNで活動しています。
今回のイベントは、GYBNが作成したCBD (Convention on Biological Diversity: 生物多様性条約) への参加のためのガイドブックと、インフォグラフィックスの完成を報告するものでした。GYBNメンバーによる、ガイドブックとインフォグラフィックスの紹介があった後、5人のゲストによってGYBNメンバーへお祝いの言葉が伝えられました。
まずは生物多様性条約事務局長のBraulioさんです。
「このガイドブックは他のすべてのステークホルダー (利害関係者)の見本になるはずである。加えて、ユースのイチシアチブ (主導権。この場合は、率先して生物多様性への取り組みを行っていること。) を目の当たりにして嬉しく思っており、今後いっそう若者の活躍に注目したい。」とおっしゃっていました。
2番目に、ドイツの環境省のElsaさん。
「このガイドブックはCOPに新たに参加する人ひとりひとりにとって必要不可欠である。若者たちの実りある参加を願います。変化を起こしましょう!」と熱く励ましていたのが印象的でした。
3番目に、CONABIOのHesiquioさん。
「生物多様性の主流化(さまざまな分野において、生物多様性保全の活動を組み入れること)のために、このガイドブックが必要です。非常に複雑な物事を簡潔に説明するためにも。私は先の準備会合で、ユースが条約の実施にどれだけ貢献するのか目に見える形で提示して欲しいと注文をつけたのですが、ユースは見事それに答えを提示してくれました。」とのことでした。
続いて、日本の環境省の中尾(なかお)さん。
さまざまなステークホルダー、特に若者が生物多様性保全に関わることの重要性を述べつつ「あなたたち若者の将来の仕事に期待します。これからも引き続き、あなたたちのエネルギーを受け続けたいです」と締めくくられました。
最後に、欧州環境庁のFrankさん。
「我々がみな生物多様性に精通しているわけでありません-このガイドブックに私は感動しましたし、あなたたち若者をとても誇りに思っています。そして生物多様性の認知度を上げるためにはインフォグラフィックスやSNSを活用できる若者たちが必要である。」とも述べられていました。
その後、司会者のChristianさんが会場に自由な意見を求めると、さらに10人以上の人々から次々とお祝いの言葉が寄せられました。終始 ‘Implementation! Implementation! Implementation! ( (交渉よりもとにかく) 実施!実施!実施!)’と声を上げるChristianさん(Braulioさんが以前のCOPで述べた言葉の引用)。GYBNメンバーを誇りに思い、「あなたたちが本当に必要だ」と熱く励ますゲストたち。
そんな彼らの姿を見て、私まで感動してしまいました。
ちなみにこのガイドブック、幸運なことに私も一冊頂くことができました。
改めて読んでみると、図がうまく活用され、読みやすく分かりやすい!今回COPに来る前に読んでいたかった…!これからCBDについて知りたい方、COPに参加する方に本当におすすめです。
IUCN-J インターン(筑波大学)
牧野 悠