ナクル湖国立公園視察
OEWG4が始まる直前の2022年6月20日に、ナイロビから北西西約150kmにあるナクル湖国立公園を視察してきました。観察できた鳥類・哺乳類をご紹介します(誤同定の可能性があります)。
鳥類
Great White Pelican、Pink-backed Pelican、Little Grebe、Great Cormorant、Common Squacco Heron、Intermediate Egret、Purple Heron、Gray Heron、Black-headed Heron、Yellow-billed Stork、Marabou Stork、Sacred Ibis、Hadada Ibis、Glossy Ibis、Greater Flamingo、Lesser Flamingo、Egyptian Goose、White-faced Whistling Duck、Hottentot Teal、Yellow-billed Duck、Black Kite、African Fish Eagle、Tawny Eagle、Helmeted Guineafowl、African Jacana、Grey Crowned Crane、Black-winged Stilt、Blacksmith Lapwing、Spur-winged Lapwing、Grey Plover、Lesser Black-backed Gull、Red-eyed Dove、Laughing Dove、Fisher’s Lovebird、Little Swift、Cinnamon-chested Bee-eater、White-throated Bee-eater、Lilac-breasted Roller、Common Scimitarbill、Swallow sp.、African Pied Wagtail、Black Cuckoo-shrike、Northern Anteater Chat、Levaillant’s Cisticola、Grey-backed Fiscal、Slate-coloured Boubou、Pied Crow、African Black-headed Oriole、Stuhlmann’s Starling、Greater Blue-eared Starling、Chestnut Weaver、Jackson’s Widowbird、White-winged Widowbird、Red-billed Firefinch、Bronze Mannikin、Pin-tailed Whydah。
(参照:HELMS FIELD GIUDE Birds of East Africa Kenya Tanzania Uganda Rwanda Burundi, 2002, CHRISTOPHER HELM)
(「Fisher’s Lovebird」の写真)
哺乳類
ハーテビースト、イボイノシシ、アフリカバッファロー、インパラ、エランド、グラントシマウマ、ベルベットモンキー、アヌビスヒヒ。
ナクル湖国立公園の保全上の課題
ナクル湖は非常に浅く強アルカリ性という特徴を持っています。ケニアの国立公園であることに加え、2005年にはラムサール条約のラムサールサイトにも指定されています。ナクル湖の名物は見渡す限りのフラミンゴの群れでした。しかし、現在はナクル湖にかつてのようなフラミンゴの大群が見られることは無く、今回の視察でも見ることができたのは数百羽に留まりました。
ナクル湖への脅威としては、ラムサールサイトとしての登録時の情報に以下が記されています。
・敷地内:外来植物と動物の移動を妨げるフェンス
・集水域:ナクルの街の拡大、林業、農業活動による水質悪化・浸食・土砂流出
2021年8月2日のInfoNileの記事「人間の侵入・汚染、ナクル湖の生物多様性への脅威」によれば、これらの脅威は益々増しており、それらによりナクル湖の水位・水質が変化し、フラミンゴの餌となる藻類の減少と汚染物質の体内蓄積による死亡が発生し、フラミンゴの数が減っているとのことです。排水浄化施設の建設などの改善策も取られていますが、十分な効果は得られていないようです。いくつかの数値データも出ていますので詳しく知りたい方は記事をご覧ください。
ナクル湖への脅威が緩和し、かつてのようなフラミンゴの大群やってくるようになることを願って止みません。
宮本育昌
(NPO法人アースデイ・エブリデイ)