COP11準備会合の様子
COP11会場ハイデラバード国際会議場(Hyderabad International Convention Center:HICC)に到着です。会議の正式な開会は10月8日からですが、準備会合が10月6日から始まっています。
今日はNGOの準備会議に参加しようと思っています。
このNGOの会議を取り仕切るのは、CBDアライアンス。2004年のオランダのハーグで開催されたCOP6を契機にできました(締約国会議Conference of PartiesをCOPと訳します。またCOPのあとに数字を。CBDの会議にNGOの会議スペースを設けるなどの提案をCBD事務局に提案するなど、市民社会の参加をしやすくするようにNGOの公式窓口として作られた緩やかなネットワークです。Swedbioなどの海外の助成金を獲得してコーディネーターをやとい、NGOの意見をまとめたニュースレター「ECO」を制作したり、生物多様性条約事務局と共同で「square bracket」というNGO向け公式ニュースを制作するなどしています。コーディネーター以外はボランティア。会議の進行もボランティア。記事の投稿もボランティアで行います。
今日は、昨日行われた議論(COP11ブリーフィングノートをベースに各テーマごとにNGO意見の集約を行ったもの)の発表後、COP11のオープニングステートメントの内容を検討しました。
ほかにも、CBDの実行性を高めるために何が必要かということも話し合いました。条約の会議も11回を迎え、そのテーマの多様さも年々広がり、関係するNGOも多様になってきました。そのため、改めて、COPの決議が持つ意味、法的な位置づけ、決議の実効性(実際の暮らしをかえる力、に近い意味合い)などを問い直そうという提案もされました。
生物多様性条約事務局との意見交換会なども行われました。条約事務局からはディアス事務局長がこられ、質疑応答が行われました。質疑は、決議の実施の重要性と、どう実現するかについて、市民参加の仕組みについて、資金についてなどが話し合われました。資金については、CBD事務局の予算がコアファンドから、ボランタリーファンドが多くなっていることが説明されました。コアファンドは、使途に融通がきき、スタッフの人件費に使えるのに対し、ボランタリーの方は、特定の事業のため締約国から自主的に支払われる=使途が限定された資金だそうです。スタッフの人件費に使えないという問題があり、条約事務局としての苦労も明かされました。また、世間の注目がいっそう気候変動枠組条約に移っていることの危惧について共有しました。
ほかにも、ユースの方との意見交換なども行われました。
(財)日本自然保護協会 道家哲平