GBO4(地球規模生物多様性概况第4版)の論点(4月30日)

サイドイベントも終わり、午後からは、作業部会1と2に分かれての議論です。島嶼の生物多様性と、GBO4が議論されたのですが、GBO4の議論をフォローしました。

GBO(Global Biodiversity Outlook)は、生物多様性条約がこれまで作ってきた報告書で、生物多様性に関する世界的な状況と、各国政府の取組みなどを評価するレポートです。最新版は、GBO3(英語日本語)になり、COP10で発表されました。次のバージョンになる、GBO4は今のところ、2012年に助言機関を作り、2013年3月が締め切りの第5次国別報告書による各国のレポートも組込むながら、2012年10月のCOP13に発行するという計画が事務局から提示されています。

 

第2作業部会の様子。本会議が開かれた会場よりちょっと小さい

論点

タイムラインがタイトであることから、どういう工夫が可能かという意見(事前に、関連事項の情報提供を各国に求める)。

活用方法の一環で条約のCEPAプログラムやUNDBの動きのなかで、GBO4の成果を活用できるようにする。

COP11で、GBO4作りのための助言機関の是非(SBSTTAビューロを関わらせれば良いという代替案)。

IPBESの活動計画、成果物との関わりについて(時期尚早という意見と、積極的に相乗効果を図るという意見とで割れています)。

RIO+20の成果を組込む。2015年にMDG(ミレニアム開発目標)の評価があることから、MDGの評価に生物多様性の観点から情報提供できるようにすることと、SDGの検討が(はじまるならば)それにGBO4が活用されるようにする、というアイデア

途上国の多くが第5次国別報告書(または国家戦略改定に関係する)を用意するためのワークショップを検討してほしいということ、第5次国別報告書の報告フォームを可能な限り簡潔なものにしてほしいというアイデア。

 報告者 (財)日本自然保護協会 IUCN-J事務局主担当 道家哲平