WGRI決議の紹介 条約の運営に関して

残りの決議の紹介です。

条約および議定書下の体制およびプロセスの効率性改善

IMPROVING THE EFFICIENCY OF STRUCTURES AND PROCESSES UNDER THE CONVENTION AND ITS PROTOCOLS

この議題は、近づきつつある名古屋議定書の発効によって、名古屋議定書の会合(MOP)を開催しなければならない場合に生じる課題をどうするのかを議論するものでした。
すでにカルタヘナ議定書会議(MOP)と締約国会議(COP)で3週間開催しているのですが、さらに名古屋議定書のためにもう1週間とするのは現実的では無いという思いがあります。

 

決議では、COP12において、

−   COP13は、締約国会議および議定書会議を一緒に2週間の中で開催すること

−   条約の実施とレビューに関する作業部会を補助機関として、カルタヘナ議定書の議題とともに取り扱うこと

−   (より多くの参加者が必要なため、)途上国等の参加支援を行う基金に協力すること

−   生物多様性国家戦略の策定や実施をピアレビューできる仕組みを作ること

−   オンライン報告システムを活用し、愛知ターゲットの実施状況について報告を行い、常にCOPでその進捗状況を検討すること

−   ハイレベル会合にカルタヘナ議定書の議題を含めるようにする提案

というCOP12の決議案をまとめました。

そして、上記の決定を進めるため、COP12までに上記の決定の判断材料となる資料の作成を事務局長に支持しました。

 

NBSAPの改定状況の評価

−   まだ国家戦略を改定していない国に対して、国家戦略および国レベルの指標を2015年10月までに作成することを呼びかける 文案をまとめました。

 

資源動員戦略

資源動員戦略については、今度のCOPで資金拡大の最終目標を検討することとなっていましたが、最終目標については、二つの選択枝を作り(両方に、ブラケット(合意されていない印)をつけて、COP12に持ち越すことになりました。

注目は、愛知ターゲット3、生物多様性に悪影響を及ぼす補助金などのインセンティブの撤廃や改善、良い影響を及ぼすインセンティブの増加について、マイルストーンが(WGRI)で合意されました。

その中には、2015年までに愛知ターゲット3に関する国内目標を国家戦略に組み込む(日本の国家戦略もこの部分はぼやかして書かれています)。撤廃すべき補助金の分析をおこなうこと、2016年までに、特定された補助金については政策的なアクションをとること、分析を作業は2016年までに終わらせること。2018年までに分析に基づいた政策計画をまとめることなどかなり具体的なマイルストーンが定められています。