他の環境条約や国際機関同士の連携(最終文書)の紹介

愛知ターゲット(戦略計画)が良い議論の出発点となり、生物多様性関連条約間の連携の進展が注目されました。

ボン条約(移動性動物の保全に関する条約。日本未批准)、ワシントン条約、ラムサール条約(正式決議は今年の7月のCOP11・ルーマニアにて)、世界遺産条約、植物遺伝資源の保護に関する条約(ITPGR)などの条約が、それぞれの条約で、愛知ターゲット達成にどのように貢献するかを分析し、地図化をしており(その基本資料はIUCNが作成)、各条約のさまざまな行動計画に組込んでいく作業をしています。

 ちなみに、生物多様性関連条約(ラムサール条約やワシントン条約など)とRIO3条約(地球サミットを契機に生まれた気候変動枠組条約、生物多様性条約、砂漠化対処条約)という形で、グルーピングされるようです。

 6月30日までに、国内レベルで各条約間の連携を図ろうとしているかを各国に情報要請し、事務局長に編集するよう指示しました。

 COP11決議案としては、国内レベルで国際条約間の連携を促進するツールの一環として、生物多様性国家戦略が重要である事を強調しつつ、条約事務局に対して条約間連携で相乗効果を図った活動などを収集し、更なる改善のための提案をしつつ、各条約事務局レベルで作り上げた連絡グループなどと一緒に、更なる連携のための提案をまとめるよう指示しました。

 IPBESの設立を歓迎し、そのIPBESに戦略計画達成につながる情報提供の提供を奨励する決議案をまとめました。

報告者 (財)日本自然保護協会 道家哲平