ポスト愛知 特別作業部会開始

2010年、愛知県名古屋市で開かれた生物多様性条約第10回締約国会合(COP10)で決められた生物多様性の世界目標(=国連目標)である愛知ターゲットにかわる「2020年から先の世界目標(国際社会では、ポスト2020枠組み)」を交渉する「生物多様性条約第1回ポスト2020特別作業部会(1st-OEWG)」が、ケニア・ナイロビで8月27日から30日にかけて開催されます。

第1回OEWGに関する生物多様性条約ウェブサイト https://www.cbd.int/meetings/WG2020-01

 

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UNEPの入り口

愛知ターゲット達成を支援する「にじゅうまるプロジェクト」では、ユース含む4名を派遣し、会合の様子や成果を紹介する予定です。

私たちの日々の暮らしと切り離せない自然と自然からもたらされる恵み(と、自然破壊によって高まる自然災害リスクや外来種のリスク)。しかし、このままでは、100万種の野生生物が絶滅すると科学者の認識(IPBESグローバルアセスメントレポート(IUCN-J勉強会へのリンク)より)が一致するほど、自然の危機的な状況が続いています。

このような中、2010年10月のCOP10での合意を受け、2011年より始まった愛知目標の枠組みでの様々な取り組みやその反省をもとに、2020年から先の枠組みについて国際社会の注目が高まっています。

今回の会合では、今まで開かれてきた地域会合・専門家会合・テーマ別会合、国やNGO,先住民地域共同体などから出された意見などを集約した上で、①ポスト2020枠組みの構成(目次立て)や実施の仕組みについての意見交換と、次の枠組みやポスト2020を正式に合意する2020年中国昆明市で開催されるCOP15に向けた②今後の検討プロセスが中心の話題となることが見込まれます。

この特別作業部会は、今回を含む、計3回の開催が計画されています。

 

道家哲平(日本自然保護協会/IUCN-J事務局長)

*今回の情報収集は、環境再生保全機構地球環境基金の助成を受けて実施します。