【ユースレポート】ポスト2020年目標へのユース参画のためのツールキットが発表されました

ポスト2020作業部会(OEWG)2日目である8月28日(火)の午後に、ユースを生物多様性の新しい目標に巻き込むためのツールキットの発表会に参加しました。
このツールキットはThe Nordic Council(北欧理事会)とThe Nordic Council of Ministers(北欧閣僚理事会) が主体となって作成し、2019年8月19日に完成しました。
北欧のユースや国際的に活動しているユース団体であるGYBN(Global Youth Biodiversity Network:世界生物多様性ユースネットワーク)も、このツールキットの作成に協力しています。
発表会では、北欧理事会の方や北欧のユース、GYBNのメンバーがツールキットを発表し、ツールキットが持つ役割や、ポスト2020年目標へのユース参画への思いを発表しました。

ツールキットの発表会ツールキットについての発表の様子

ポスト2020年目標が作られる際に、将来の世代であるユースの意見を表明することは非常に重要なことです。そのため北欧地域では、ユースが意見を持ち、生物多様性やポスト2020年目標に関与するための情報とアクションのヒントを得ることのできるツールキットを作成しました。

ツールキットの目的は、ユースやユースの組織が、生物多様性の問題の議論を促進させることを支援し、ユースのワークショップから確実に結果を得られるようにすることです。
また、ツールキットに加え、ワークショップを行う際にサポートとなる情報が記載されたツールキットのためのマニュアルが用意されています。
このツールキットは、ポスト2020年目標に関与したいユースと、ユースの支援を行いたい人が利用するために作られました。ツールキットの使用により、ポスト2020年に向けたユースの活動の大きな支えになることが期待されています。

ツールキットの表紙ツールキットの表紙

ツールキットは、ユースがポスト2020年目標に参画する際に行うことのできる行動を、ユースに示す内容になっています。
そのため、主に以下の二つの観点について記載されています。
・生物多様性の現状やポスト2020年目標に関する最新の情報
・ユースの行動について考えることのできる問い

具体的には、最新の情報として、IPBES(Intergovernmental Science-Policy Platform on Biodiversity and Ecosystem Services:生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム)のグローバルレポートで発表された生物多様性の現状や、ポスト2020年目標に関する世界の動向、生物多様性に関連する気候変動の問題に関連する情報を、ユースにも理解しやすい表現で記載しています。
また、質問の形でユースの行動について考えることができる問いが記載されており、この問いをもとにワークショップを行うことができます。

このように、ツールキットを使うことによって、ユースは生物多様性の問題について新しい知識に基づいた意見を持ち、行動につなげることができるようになります。

ツールキットとマニュアルはThe Nordic Councilのホームページに公開されており、誰でも使用することができます。

ツールキットのダウンロードはこちらから

島田ゆり子(生物多様性わかものネットワーク /明治大学法学部3年)