Opening Statement ~CBD Alliance/GYBN~

会場の様子

会場の様子

開会式での意見表明

SBSTTAはその開会と共に、いくつかの団体等からのオープニングステイトメントが発表されることがあります。近年は時間短縮の理由から、それにあてられる時間が少なくなっているのが現状のようです。

これは特にNGO団体にとっては、生物多様性保全の現状や諸問題に対する立場を明らかにし、その会議の成果として求めるものを全ての締約国の前で表明することができる機会として大変意義深い物です。

今回私(生物多様性わかものネットワーク 宮崎桃子)はCBD Allianceという市民団体の提携団体としてのオープニングステイトメントの朗読する機会が頂けるかもしれないというチャンスを頂きました。結果的には会議の時間の進行上、皆さんの前での発表という形にはならなかったのですが、市民団体全体としての意見が集約された文章を読み込むことで、その文に込められた多くの思いを感じ、またそこから始まる会議で議論されることが今後の地球のあり方に関わってくるのだという緊張感を感じたことを覚えています。

CBD Allianceからのオープニングステイトメントは発表できませんでしたが、私たちYouthを代表し、ブラジルのMelinaさんよりGlobal Youth Biodiversity Network(GYBN)からのオープニングステイトメントを発表しました。生物多様性条約の会議において、私たちYouthの席をより一層確保し、若者の声を世界に届けていくことを今回のSBSTTA参加の大きな目的にしている私たちにとって、GYBNからの発表はとても大きな意味を成すことでした。

以下にCBD Alliance、GYBNそれぞれのオープニングステイトメントの要点をまとめました。

CBD Alliance

− 小規模な農業・漁業・林業関係者はその地域における生物多様性についての認識は根付いている。問題なのは大規模なそれであり、これらが地域の自然保全と均衡を保つことは容易ではない
− 地域環境の保全のために必要な支援とはいかなるものかを分析する追加的な評価が実行されることが望ましい
− COP10で作られたジオエンジニアリングに対するモラトリアムに反するようなジオエンジニアリングの実施への強い反対
− CO2回収貯留とバイオマスの処理または燃焼を組み合わせた技術であるBECCSへの強い懸念
− SBSTTAドキュメントの背景と提案される議決や過去のCOPの決議の内容に一貫性を欠いていることを指摘
− いくつかの指標に対する懸念(簡易的すぎなど、その効果が期待できない)

GYBN

− 経済分野の関係セクターに限らず、社会における全てのセクターに対して生物多様性を主流化していくことの重要性を強調
− メキシコ政府がCOP13において主流化をテーマと据えていることを歓迎するが、第6次国別報告書では締約国による更なる主流化活動の進展の草案が望まれる
− フィンランド政府の、若者における生物多様性の主流化や活動促進の重要性の認識を表明した声明を歓迎し、今後更なるYouthの活動の進展を試みたい
− 締約国が生物多様性の主流化やNBSAPsの実施をするにあたり、GYBNもその活動を支援することを強調
− CBD事務局と韓国環境省との共同で行うYouth Voices Projectの始動について言及(GBO4の結果や愛知ターゲットに対するYouthの活動や裁量実施例などの主流化を目的とする)

生物多様性わかものネットワーク 宮崎桃子