世界植物保全戦略(最終文書)の紹介
世界植物保全戦略については、目標の共通理解にあたるtechnical rationaleが合意されたほか、各国レベルの国内植物保全戦略の策定や、生物多様性国家戦略との連携を押し進めることがポイントです。土地利用や開発計画の中にも組込んでいくというのも非常に大事なポイントではないでしょうか。
オンラインツールキットは、各国の事例(日本の事例は、生物多様性ジャパンがリーダーシップを発揮してい作成)や、各種のツール、情報が体系的にまとまっています。
ウェブサイト http://www.plants2020.net/
下記は、SBSTTA16-L文書からポイントと感じたところをピックアップたものです。
<COP11決議案として下記のようなことをまとめました>
COP10決議17(世界植物保全戦略)の決議において、各国は世界植物保全戦略の達成のための国内目標を打ち立て、国の計画(生物多様性国家戦略)に組込むことを改めて強調する。
各国の連絡窓口(Focal point)を指名していないところは、指名するよう再度強調する
今回確認された世界植物保全戦略の解説書を活用する(例えば、国内植物保全戦略の立案や更新やその国内植物保全戦略を国家戦略や土地利用計画や開発計画に組込んでいくこと)。
愛知ターゲットのモニタリングや検討の評価と、世界植物保全戦略の評価とをリンクさせる。
世界植物保全戦略の実施の際に、ABSに関する諸規定(第15条、事前の情報提供に基づいた同意や、利用の際の協定、名古屋議定書など)を強調する。
世界植物保全戦略のオンラインツールキットの維持と更なる開発を行なう
CITES(ワシントン条約)でも、世界植物保全戦略に取組むという決議案を歓迎する。
報告者 (財)日本自然保護協会 IUCN-J担当 道家哲平