ジュネーブ会合 4日目の動き

3月17日10時(日本時間18時)に始まったジュネーブ会合4日目。この日は、午前に、ポスト2020枠組み作業部会(OEWG)のコンタクトグループ(行動目標14-21およびHからK章を対象)、午後と夕方ににSBIコンタクトグループ「資金メカニズム、資源動員」、SBSTTAコンタクトグループ「モニタリング」を行いました。

OEWGのコンタクトグループは、関連する目標をグループ分けして協議を行いました。行動目標の実施やツールに関する行動目標14-21は、まず、資金に関する二つの目標を扱いました。生物多様性のための資金を増やすという目標19と悪影響を及ぼす補助金の改革という目標18について、順番を変えたほうが良いか、改革を表現する用語は何が良いか、などの論点がありました。目標には、数値要素があるのですが、そこは、第1回のコンタクトグループでは扱わないというガイドでした。その後主流化に関する14~16、知識や参加に関する20~21を扱いました。遺伝子組み換え技術に関する17は、第1回のCGでは扱わないという対応となりました。

資金メカニズム、資源動員のコンタクトグループについては、先進国と途上国それぞれにこだわりの文章案があり、非常に遅い進行でした。資源動員戦略(COP10で採択)の結果と更新の必要性と妥当性、国内資金計画、補助金改革と資源動員の連動(生物多様性に悪影響ある補助をなくしても、途上国の支援に回るとは限らない)。グローバル生態系支払い制度、グローバル生物多様性基金などの新しいアイディアを出す国もありました。

モニタリングに関するコンタクトグループは、マイルストーンの削除を受けた進行の変更、目標そのものが固まっていない中で、協議する意義を共有する所から始まり、協議の進め方に時間がかかってしまいました。行動目標1~3に関連する指標の適否などが議論されました。主な論点は、目標が抱える要素と指標の関係の妥当性、指標の実現可能性、指標が世界レベルと国内レベルで得られるかなどの指標のスケーラビリティなどがありました。

道家哲平

国際自然保護連合日本委員会/日本自然保護協会