ユースレポート ーゴールA-

22日午後は、コンタクトグループ1を傍聴しました。今回は、特にゴールAに焦点を当てます。このゴールは、まだ確定させるべき箇所が多く残されていました。

以下、論点と私の所感です。

ecologicalの前に、Sosio-を付けるか否か:エコロジカルイシューだけではなくソーシャルイシューも観念として入れ込むべきであるという立場がある一方、生態系そのもののみにフォーカスするべき、という立場もありました。私は、Sosio-を付けることで、自然そのもののプロセスがあまり意識されない里山的環境がゴールAに含まれ保障されるようになると考えると、付けた方が良いのでは、と思いました。

2050年までに増加させる、生態系の面積(area)、連結性(connectivity)、健全性(integrity)を、15%にするか20%にするか:2030年までに関しては5%でおおむね合意していましたが、2050年までに関しては、15%で十分だという国と、もっと引き上げるべきという国でかなり意見が割れていました。ポテンシャルのある地域を元から多く抱える国にとっては20%もたやすい(より多く設定しておいた方がお金を取りやすい)かもしれませんが、そうでない国にとっては15%でもかなり苦心します。とは言えど、これは国別の話ではなく、世界全体でみたときの話です。それを意識して発現している国はどのくらいあるのだろう、と疑問に思いました。私は、この達成状況をいずれ評価する、段階的に進めていくと考えたときには、世界全体で15%の方が良いように感じました。

どの生態系について高めるべきか。枯渇した生態系を回復させるのか、まったく悪影響の及んでいない生態系を維持するのか、自然生態系に限定するのか、はたまたすべてか:必ずしも維持にこだわらなくても良いという国もあれば、自然生態系を重要視する国もありました。私は、あらゆる生態系を想定し、取りこぼしの無いようにしておくべきではないか、と感じました。

以上です。

国連環境計画本部で見られた花

国連環境計画本部で見られた花

吉川愛梨沙
(生物多様性わかものネットワーク)