5thWCC参加報告9月8日
フォーラム期間2日目は、朝からブースに行ったスタッフが「にじゅうまるシール」の説明を英語と韓国語で書いておくなど、さらに展示をパワーアップさせて迎えました。昼ごろブースに行くと、韓国語しか分からない学生さんも、興味を持って見てくれていました。
今回の大会のテーマ、”nature+”は、自然の回復力を高めることを目的としていますが、同時に、「自然と〇〇」というように〇〇にいろいろな言葉を入れることができます。大会側が用意した本日のメインテーマは”nature + food”。「農業と食糧保障と生物多様性」のワークショップでは、アフリカを例に、健全な生態系の維持と高収量と経済的価値の達成に関する意見交換が行われていました。食糧増産ではなく栄養に関する目標の必要性、女性参加の必要性、農地や肥沃な土地を使わない小規模バイオ燃料生産によってエネルギーや生計を保障し地方の景観も復元することの必要性など、大枠の賛成は得られるものの、小規模農民の支援や民間セクターの積極的な投資促進の難しさにも触れられていました。
生物種の保全に関する資金獲得に関するワークショップでも、民間からの積極的な投資促進について話し合われました。「生物種の生息地域を守ることは生態系の保全につながる」「生態系の保全にはもっと資金が必要である」ということから議論が始まりました。会場からは、「そんなに大金は必要ない。ただ、長期的な取り組みは必要だ」、「『この種はこんなに大切だから守りたい』という感情的なものでなく『こんなに大切なものの代表だから守りたい』という熱意が資金獲得のキーになる」といった意見も出ました。守りたい種や生態系は地域によって違っても、何とか守りたいという気持ち、資金獲得の難しさなど、多くのことを共有し、熱く議論ができることにこの会議のおもしろさを感じました。
IUCN-J にじゅうまるプロジェクトスタッフ 種田あずさ