【ユースレポート】レセプションでの活動報告と成果
国際会議もまだまだ始まったばかりですが、ここで私が日本にいた時から計画を練っていたレセプションでの活動とその成果についてまずはご報告したいと思います。
国際会議への参加の動機は私自身の成長を考えてのところが最も大きいですが、それ以外にも2種類の普及啓発活動と海外のユースや団体との繋がりづくりも私の強いモチベーションになっています。そこで、様々な方々と自由に軽食を挟みながら話すことができる「レセプション」は私にとって絶好の機会だったのです。
レセプションの様子と交流した方々
レセプションで提供された軽食
レセプションでは写真のような片手でつまめる食事とジュースやお酒が提供されました。とても無料とは思えないほどに美味しい料理ばかりでした。余談ですが、特に生ハムとスイーツが格別でいくつ食べたかわからないくらいには食べました(笑
そんなレセプションにはプレナリーに参加した様々な方が集いました。その参加者の幅は我々ユースから各国の交渉官まで多岐に渡ります。私は、所属している「生物多様性わかものネットワーク」とその活動紹介を世界の方々に知っていただくべく、レセプションで団体の広報活動をしました。広報活動では事前に用意した団体紹介と活動紹介の2種類の冊子(下の写真)を、説明を交えながら配布しました。
お話をさせていただいた方の中には、ナイジェリアの交渉官の方もおり私たちの活動に興味を持っていただくことができました。世界の環境問題への知見を広げたかったこともあり、ナイジェリアの環境問題について聞くと中でも深刻なのは土壌流出だ、とおっしゃっていました。アフリカは森林伐採の影響で土壌が河川に侵食され、流出してしまうのだそうです。日本は国土こそ小さいですが、土壌はしっかりしているため土壌流出は起こりにくいのです。そういった意味では私にとっては真新しい問題でしたが、土地ごとに起こりうる環境問題の多様さを実感しました。これからの10年は国連の中で、「自然再生の10年」だそうなので、これからに期待したいです。
ナイジェリア以外にもEUやケニア、マダガスカルの方々からもお話を伺うことができました。彼らのうちの何人かとは私たちの活動に興味を持ってくださり、帰国後に連絡をとることになりました。海外のユースとも友人になることができ、楽しい時間を過ごせました。
その一方、日本と共通の問題を抱えている国もありました。ネパールです。
友人のレジアトとの記念の一枚。二人で意気投合笑
ネパールからのお誘い
一番私たちの団体に興味を示してくれたのがネパール出身のテンジンでした。団体紹介の冊子と活動紹介の冊子を見せたとき、テンジンは自国の環境問題について教えてくれました。それは日本で抱えている獣害の問題と非常に酷似していました。日本ではシカやイノシシが食害をしますが、大きなヒツジの仲間が食害をしているとのことでした。
ネパールの環境問題は実に多様です。大気汚染、ゴミ問題、水質汚染、森林資源の枯渇etc…挙げればきりがないほどですが、ネパールにアンダーユース(管理放棄)による獣害の問題があるという事実は意外でした。テンジンもそこに興味を示してくれ、そこから話が弾みさらに踏み込んで日本とネパールの共通項や違いについて話しました。
そして、ネパールで環境問題に関するプロジェクトがあるから是非ネパールに来て一緒に企画をしないか、というお誘いを彼女から受けました。ネパールには獣害以外にも様々な環境問題はありますし、私も将来環境問題の解決に携わりたいという思いもあるため、是非とも一緒に企画をしたいという旨を伝えました。
私もまさか海外の方との共同企画を計画することになるとは思ってもみなかったので、嬉しさと同時にとても驚きました。詳細な企画内容は今後練っていく予定ですが、私が運営するボランティア団体も参加できれば、など想像が膨らんでとても楽しみです。
今回のレセプションでは様々な知見を得ただけでなく、2nd-OEWG終了後にも繋がる成果を生み出せたことは、私の国際会議での活動目標を大幅に達成することにも繋がりました。会議もまだまだ続くので、残りの目標達成に向けて頑張りたいと思います。
青田雄太郎(生物多様性わかものネットワーク/東京大学1年)