ジュネーブ会合 8日目の動き
3月22日10時(日本時間18時)に始まったジュネーブ会合8日目。
この日は、午前に、SBIのプレナリーを開催し「協力」「能力養成」を検討し、午後に、ポスト2020枠組みCG4(目標14-21)のうち目標14と15を検討、夕方ににSBSTTAコンタクトグループ「EBSA」、SBIコンタクトグループ「レビューの仕組み」を行いました。
ポスト2020枠組みCG4は、とても重要な、政策における主流化(行動目標14)、企業活動における生物多様性の主流化(行動目標15)の検討しか進みまず、意見も集約する作業があまりうまくいかず、意見がやや拡散した状態のままになった印象を受けます。
ポイントは、
1.国の様々な意思決定(政策)の過程に、生物多様性の視点を入れ込む(主流化の)際に、どんな要素を例示として入れるか。例えば、予算作成(Budgeting)といったキーワード挿入の提案など
2.国による産業政策(主流化を期待する産業群を入れるかどうか=後述の目標15に入れるべきとの意見もあり)を列挙するか
3.数的目標が設定できるかどうか
4.企業に対する「規制」を明記するか、明記する際の記述方法、一般的な表記に留めるかどうか(目標15)
5.行動目標15の対象=中小含めたビジネスとするか、大企業と明記するか、生物多様性に影響を及ぼすビジネスとするかなどの、意欲度の設定
等様々な意見が交わされました。ただ、上記のような要素を出し合うにとどまり、それぞれの書きぶりの合意までには至っていません
全体に進行が遅いように、オンラインからは感じられます。引き続き、交渉の様子を注視することが大事です。
道家哲平
国際自然保護連合日本委員会 事務局長/日本自然保護協会